表面科学テクノロジー バーチャル博物館

(社)日本表面科学会

表面のふしぎ

電子の海のさざ波

electron wave.jpg

走査範囲:68 nm×68nm

走査トンネル顕微鏡(STM)を使って,Si結晶表面を規則的に配列したAg原子が覆った表面を低温(-265℃)で観察しています.

図の中央付近の領域に見える非常に細かい点が銀原子ですが,少し離れて見ると,各々の区切りの中,特に端に近いところに波紋が見えるでしょう.まるで水を入れた容器を振動させたときの波立つ水面のようですね.この波紋の正体は,銀の結晶の表面を自由に動き回っている電子なのです.電子は,ある時は粒子として振る舞い,ある時には波として振る舞います。

表面銀原子の切れ目(原子スケールの段差など)が電子のさざ波をはね返す「防波堤」のはたらきをして,このような波紋をつくっています。

光画像提供者: 長谷川修司(東京大学教授)

関連文献: Physical Review B 59, 2035-2039 (1999)

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